
こんにちは、かーくんです。
私たちの食生活や環境は、テクノロジーの進展により大きく変化しています。
食にテクノロジーを掛け合わせた「アグリテック」「フードテック」の登場で、食のスマート化・IT化が進んでいきます。
それは「食の姿や価値」が変化していることを意味しています。
さらに、「たんぱく質不足」「食糧危機」「食品ロス」といった食問題の解決策としてアグリ・フードテックは注目されています。
そのような時代で、一体どんな企業が「食のスマート化・IT化」に貢献するのか?
アグリテックとフードテックでは、どのような取り組みが行われているのか?
この記事では、アグリ・フードテックの分類と注目銘柄について解説していきます。
※フードテックについては、以下の記事で詳しく解説しています。
食の問題とフードテックの必要性について記載しています。
テレビやSNSで「植物肉」「代替肉」って言葉を聞くようになったけど、植物でお肉を作るイメージができないな。なんで、「植物肉」が世の中に出てきたんだろ。あまり意識していなかったけど、食の変化や未来がどうなるのか知りたいな。この[…]
本記事の内容は、以下となります。
- アグリ・フードテックの分類
- アグリ・フードテックの注目銘柄
- まとめ|食関連分野の新たなる覇者
では、さっそく見ていきましょう。
- 1 アグリ・フードテックの分類
- 2 アグリ・フードテックの注目銘柄
- 2.1 ディア・アンド・カンパニー【NYSE:DE】
- 2.2 トリンブル【NASDAQ:TRMB】
- 2.3 トラクター・サプライ【NASDAQ:TSCO】
- 2.4 アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド【NYSE:ADM】
- 2.5 クボタ【東証1部:6326】
- 2.6 (株)トプコン【東証1部:7732】
- 2.7 (株)オプティム【東証1部:3694】
- 2.8 (株)セラク【東証1部:6199】
- 2.9 ダーリング・イングリーディエンツ【NYSE:DAR】
- 2.10 プレシジョン・バイオサイエンス【NASDAQ:DTIL】
- 2.11 バイエル【ETR: BAYN】
- 2.12 エコラボ【NYSE:ECL】
- 2.13 ペンテア【NYSE:PNR】
- 2.14 モウイ【OTC: MHGVY】
- 2.15 ビヨンド・ミート【NASDAQ:BYND】
- 2.16 タイソン・フーズ【NYSE:TSN】
- 2.17 JBTテクノロジーズ【NYSE:JBT】
- 2.18 ケロッグ【NYSE:K】
- 2.19 ユニリーバ【NYSE:UL】
- 2.20 ノマド・フーズ【NYSE:NOMD】
- 2.21 クローガー【NYSE:KR】
- 2.22 ペプシコ【NASDAQ:PEP】
- 2.23 ダラー・ゼネラル【NYSE:DG】
- 2.24 カナディアン・パシフィック鉄道【NYSE:CP】
- 2.25 エイブリィ・デニソン【NYSE:AVY】
- 2.26 ネスレ【SWX:NESN】
- 2.27 ブルー・エプロン【NYSE:APRN 】
- 2.28 ウーバー・テクノロジーズ【NYSE:UBER】
- 2.29 ジャストイート・テイクアウェイドットコム【AMS:TKWY】
- 2.30 ドアダッシュ【NYSE:DASH】
- 2.31 ドミノ・ピザ【NYSE:DPZ】
- 2.32 美団点評(メイトゥアン・ディエンピン)【HK:03690】
- 3 まとめ|食関連分野の新たなる覇者
アグリ・フードテックの分類

アグリテックとフードテックは、上の図に示すように分類されます。
・食材を作る・支える
・食料を加工して新たな食の価値を生み出す
・食品をオンライン販売または配達する
大きく3つに分類される領域で、多くの大手企業や新興企業が開発および投資に踏み出しています。
いま世界の人口増加で、食料や水の需要が急激に増加しています。
2050年には世界人口が約98億人に到達すると言われています。
それに伴い食料は「約70億トン」も必要になり、水は「約55億リットル」も必要になると予想されます。
さらに、栄養価の高い食事へのシフトやライフスタイルの多様化で、新しい食のニーズに応える必要が出てきました。
このような理由から、多くの企業が「アグリ・フードテック」分野に投資をしています。
また、これらの領域は最近注目されているSDGs(持続可能な開発目標)にも密接に関係しています。
つまり、SDGsに取り組んでいる企業もアグリ・フードテックに関連する企業ということです。
食材を支える農業では、テクノロジー企業の進出によりスマート化・IT化が進んでいます。
「農地でのドローン使用」や「農作業の全データ化」など、様々な取り組みが行われています。
食料の加工では、代替肉といった新しい食の価値が誕生しています。
「飲む食事」も登場しており、食事の概念が変わってきています。
販売・配達サービスでは、消費者と食関連の事業者をつなぐプラットフォーム・サービスも盛り上がりを見せています。
これらの取り組みについては、以下の記事で詳しく解説しています。
テレビやSNSで植物肉や代替肉(フェイクミート)がよく取り上げられるようになってきたけど、他にも面白そうな事例ってあるのかな。いまどんな食ビジネスがあるんだろう。 この記事では、「フードテック&アグリテックに関する事例[…]
各企業は、新しい食の姿「食のIT化」時代に備えています。
アグリ・フードテックの注目銘柄

アグリ・フードテックの分類に関わる企業は、一体どんな企業があるのでしょうか。
それでは、アグリ・フードテックの注目銘柄を一挙に解説していきます。
ディア・アンド・カンパニー【NYSE:DE】
ディア&カンパニー【NYSE:DE】の貸借対照表や詳しい決算/業績は、「【DE】ハイテク×農業!「スマート農業」で農業のデジタル化を目指す|ディア&カンパニー」で解説しています。
【アグリ・フードテック分類】
作る・支える
【業種分類】
資本財・サービス
【関連分野】
自動運転
【事業概要】
ディア・アンド・カンパニー(Deere & Company)は、農業機械や芝刈り機、建設機械を手掛ける企業です。
この企業は、「農業・芝生事業」「建設・林業事業」「金融サービス事業」の3つの事業を展開しています。
農業・芝生事業は、農業機械(トラクターや種まき機、家庭用芝刈り機等)のほかに、関連する部品の製造・販売を行っています。
建設・林業事業では、建設機械(ブルドーザーやフォークリフト等)および林業機械を取り扱っています。
金融サービス事業は、新規・中古の農業機械や関連する設備、建設機械などを、販売代理店にて販売する事業を行っています。
【アグリ・フードテックとの関連】
ディア・アンド・カンパニーは、「農機自動運転」や「農業支援ロボット」を手掛ける企業の買収を積極的に行っています。
またこの企業は、ドローンを使って穀物や肥料を散布する技術も持っています。
農業用ドローン市場は、今後大きく成長することが予想されており注目される技術分野です。
同社は、積極的にテクノロジー企業の買収やスタートアップ企業との連携で、新しい取り組みに挑戦し続けています。
最新のテクノロジーを自社の農業機械に取り入れて、農業の効率化に努めています。
まさにアグリテック銘柄ですね。
【分析】

ディア・アンド・カンパニーの営業利益とEPS(1株当たりの利益)は、2016年決算から2019年決算まで堅調に増加しています。
2020年決算では、営業利益とEPSともに減少したものの、大きな落ち込みはありませんでした。
同社は、収益性と安定性を兼ね備えた優良企業です。
トリンブル【NASDAQ:TRMB】
トリンブル【NASDAQ:TRMD】の貸借対照表や詳しい決算/業績は、「【TRMB】生活とデジタルをつなぐ事業で持続可能な成長を目指す|トリンブル」で解説しています。
【アグリ・フードテック分類】
作る・支える
【業種分類】
ソフトウェア・サービス
【関連分野】
自動運転、ドローン
【事業概要】
トリンブル(Trimble Inc.)は、多種多様な業界にソフトウェアやサービスを提供する米国大手ソフトウェア開発企業です。
同社ソフトウェア・サービスを提供している業界は、農業や建設、航空機、造船、土木など多岐にわたります。
トリンブルは、「建設とインフラ事業」「地理に関連する事業」「リソースとユーティリティ事業」「輸送事業」の4つの事業を展開しています。
同社は、各事業を通じて顧客に製品・サービスを提供しています。
同社は、人工衛星で位置情報を取得するサービスに強みを持っています。
【アグリ・フードテックとの関連】
トリンブルは、農業に関連する様々なサービスを提供しています。
たとえば、「位置情報取得」と「データ分析」があります。
土壌のデータ分析を利用した「水・肥料・農薬」の最適化や位置情報取得(人工衛星)による作付けの効率化で、収穫をサポートするサービスを提供しています。
AI等の最先端技術を用いて、農作業の生産性向上に貢献しています。
農業の最適化・効率化の需要が増加しており、期待される企業ではないでしょうか。
【分析】

トリンブルは、営業利益が2016年決算から2020年決算まで堅調に増加しています。
EPS(1株当たりの利益)は、2017年決算にて一時的に下がったものの、持ち直して成長を続けています。
営業利益ではしっかり結果を出しており、本業の儲けは衰えていないように見えます。
同社は、収益性と安定性を兼ね備えた企業です。
トラクター・サプライ【NASDAQ:TSCO】
【アグリ・フードテック分類】
作る・支える
【業種分類】
一般消費財・サービス
【関連分野】
SDGs
【事業概要】
トラクター・サプライ(Tractor Supply Company)は、農業機械などを取り扱う小売店を展開している企業です。
同社は、農場管理ツールや農業機器、家畜用品、芝・園芸用品、作業服など多種多様な農業製品を販売しています。
また、農業製品のオンライン販売にも力を入れています。
【アグリ・フードテックとの関連】
実店舗の運営に加えてオンライン店舗も運営しており、デジタル化時代に合った農業関連の企業になります。
農業ライフ(農民の生活)を支援する製品に焦点を当てており、ニッチな市場で存在感を示しています。
農業ライフとは、大規模に農業をするのではなく「趣味(セミプロ)として農業を楽しむ」ことを指しています。
テクノロジーの進展で農業のハードルが下がれば、趣味(セミプロ)としてプチ農業を始める人が増えると予想されます。
なぜなら、世界で重要視されているSDGsを実現するものとして、農業が挙げられるからです。
たとえば、プチ農業により「食料供給危機」「環境保全」などの問題が改善されます。
いま世界は「クリーンエネルギー」を推奨する動きが広がっています。
このような時代背景もあって、今後は「プチ農家」が多く誕生するかもしれません。
【分析】

トラクター・サプライは、営業利益とEPS(1株当たりの利益)ともに大きく増加していませんが、一定水準をキープしています。
売上高は、堅調に増加していますね。
同社は、財務健全性と安定性を兼ね備えた企業です。
アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド【NYSE:ADM】
【アグリ・フードテック分類】
作る・支える
【業種分類】
資本財・サービス
【関連分野】
SDGs
【事業概要】
アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(Archer-Daniels-Midland Company)は、小麦粉やトウモロコシ、バイオディーゼル、植物油などを加工・製造する企業です。
アーチャー・ダニエルズ・ミッドランドは、「穀物の貯蔵施設」「輸送ネットワーク」「港湾運送」の3つの事業を展開しています。
同社は、各事業を通じて農産物の購入や保管、輸送を行う他、農作物の加工も行っています。
【アグリ・フードテックとの関連】
アーチャー・ダニエルズ・ミッドランドは、スタートアップ企業のパーフェクト・デイに出資しています。
パーフェクト・デイは、牛乳ではなく発酵を利用して「タンパク質」を作り出す技術を持っています。
この技術の完成度は高く、本物と区別がつかない味を実現できているようです。
同社は、注目のフードテック企業に出資している企業になります。
【分析】

アーチャー・ダニエルズ・ミッドランドは、営業利益とEPS(1株当たりの利益)ともに波があります。
2016年決算から2018年決算まで、営業利益とEPSは減少していました。
しかし、2019年決算では、営業利益およびEPSともに増加しています。
売上高は、横ばい状態が続いており気になりますね。
クボタ【東証1部:6326】
【アグリ・フードテック分類】
作る・支える
【業種分類】
資本財・サービス
【関連分野】
自動運転、SDGs
【事業概要】
クボタグループは、主に農業機械と産業向け建設機械を提供する企業です。
同社は、「機械」「水・環境」「その他」の3つの事業を展開しています。
機械事業は、芝刈り機やトラクター、田植機などの農業機械を製造・販売しています。
また、ミニショベルやミニブルドーザーなどの建設機械も製造・販売しています。
水・環境事業は、ダクタイル鋳鉄管やバルブなどのパイプ製品・環境関連製品・インフラ関連製品の製造・販売を行っています。
その他の事業では、物流や金融サービスを提供しています。
【アグリ・フードテックとの関連】
クボタは、情報通信技術を利用して営農支援サービス「クボタスマートアグリシステム」を提供しています。
さらに自動で農作業を行う自動運転作業機「アグリロボトラクタ」も販売しています。
クボタは、最新のテクノロジーを駆使して農業の最適化や効率化を図っています。
同社は、SDGsの達成にも力を入れており食料問題の解決に向けて動き出していますね。
また、米NVIDIAとも連携して、ビックデータを活用した「デジタル農業」にも力を入れている点が注目です。
【分析】

クボタの営業利益と売上高は、ほとんど横ばい状態となっています。
しかし、EPS(1株当たりの利益)は増加傾向にあり、成長性は衰えていないように感じます。
本業での儲けを、今後どれだけ伸ばせるかが焦点となりそうです。
(株)トプコン【東証1部:7732】
【アグリ・フードテック分類】
作る・支える
【業種分類】
資本財・サービス
【関連分野】
自動運転、ドローン、SDGs
【事業概要】
トプコングループは、精密機器を提供する企業で計測に強みがあります。
同社は「スマートインフラ」「ポジショニング・カンパニー」「アイケア」の3つの事業を展開しています。
スマートインフラ事業は、工業用計測システムや3次元測定システム、測量機器、レーザースキャナーなどの計測関連機器を製造・販売しています。
ポジショニング・カンパニー事業は、全地球航法衛星システム(GNSS)や精密農業システムなどを提供しています。
アイケア事業では、眼底カメラや3次元撮影装置、眼科用レーザー機器などの眼科検査・診断・治療機器を製造・販売しています。
【アグリ・フードテックとの関連】
トプコンは、自社で培った自動制御技術を農業へ応用して「農業の自動化・IT化」を推し進めています。
自動制御には、衛星測位システムを使用しています。
このシステムを使って、農業機械を自動制御するシステムやドローンで農地を測長するサービスを提供しています。
【分析】

トプコンの営業利益とEPS(1株当たりの利益)は、207年決算から2019年決算まで堅調に増加しています。
売上高も、同様に増加傾向にあります。
2020年決算では、業績が落ち込んでいます。
今後は、立て直しのために本業での儲けを強化できるか気になります。
(株)オプティム【東証1部:3694】
【アグリ・フードテック分類】
作る・支える
【業種分類】
ソフトウェア・サービス
【関連分野】
IoT、AI
【事業概要】
オプティムは、ネット端末(スマホ、タブレット等)のマネジメントサービスやサポートサービスを中心としたソリューションビジネスを展開する企業です。
マネジメントサービスは、ネット端末のデータをクラウド上で管理し、他の資産管理やOS端末に紐づけるソリューションサービスを提供しています。
さらに遠隔操作を支援するリモートツールも提供しています。
サポートサービスについては、パソコンやルーターなどのトラブル対応が挙げられます。
トラブル対応は、トラブルを自動で検出し修復してくれるサービスから電話サポートまで幅広いサービスを提供しています。
また、ソフトウェアやコンテンツ、電子書籍のサブスクリプションも展開しています。
ネットサービス関を幅広く展開している企業ですね。
【アグリ・フードテックとの関連】
オプティムは、農業分野に自社の「AI・IoT・ドローン」などを使って農業の省力化と高収益化を目指しています。
テクノロジーを駆使したスマート農業「スマートアグリフード」や未来農業を構想する「先進プロジェクト」、製品・サービス提供に取り組んでいます。
スマートアグリフードは、オプティムが生産者と消費者をつなぐプラットフォームサービスです。
スマートアグリフードのビジネスモデルは他社のモデルと異なり、オプティムが生産者に農業機械やテクノロジーを無償提供してくれます。
それらを利用して「付加価値がついた農作物」を生産者から買い取り、食品市場全体に販売しています。
先進プロジェクトでは、ドローンを使用した種まき、ピンポイントに肥料をまくプロジェクトを行っています。
これにより、生産コストの削減が期待されています。
オプティムがスマート農業分野で展開する製品・サービスは、「営農支援サービス」「遠隔作業支援サービス」「ロボティクスサービス」「農地調査支援サービス」などがあります。
これらのサービスには、自社で培ったIoTプラットフォームサービス等が使用されているようです。
また、ブロックチェーンを使って食品の移動を把握するサービスも提供しているようですね。
【分析】

オプティムの売上高は、2018年決算から2020年決算まで増加傾向にあります。
営業利益とEPS(1株当たりの利益)は、2018年決算がピークとなっています。
2019年決算でかなり落ち込みましたが、2020年決算で持ち直した感じです。
(株)セラク【東証1部:6199】
【アグリ・フードテック分類】
作る・支える
【業種分類】
ソフトウェア・サービス
【関連分野】
DX、IoT
【事業概要】
セラクグループは、インターネットを通じてITソリューションを提供する企業です。
この企業では、「ITインフラ」「ウェブマーケティングコミュニケーション」「スマートソリューション」などの事業を展開しています。
ITインフラ事業は、ネットワークやセキュリティの構築から保守をサポートするサービスを提供しています。
ウェブマーケティングコミュニケーション事業では、ウェブサイトの企画や構築、運営支援などを手がけています。
スマートソリューション事業では、アプリや組込みシステムの開発を行っています。
【アグリ・フードテックとの関連】
セラクは、農業のIT化に向けてAIを活用した農業IoTサービス「みどりクラウド」を提供しています。
みどりクラウドは、生産から流通・販売までの支援を行ってくれます。
農作業を計測・記録して「全てデータ化」することで、生産性向上を支援しているようですね。
【分析】

セラクの営業利益とEPS(1株当たりの利益)は、2017年決算から2020年決算まで増加傾向にあります。
売上高も、2017年決算から2020年決算まで増加していますね。
同社は、収益性と成長性を兼ねそろえた企業ではないでしょうか。
ダーリング・イングリーディエンツ【NYSE:DAR】
ダーリング・イングリディエンツ【NYSE:DAR】の貸借対照表や詳しい決算/業績は、「【DAR】バイオテクノロジーで持続可能な栄養素を開発|ダーリング・イングリディエンツ」で解説しています。
【アグリ・フードテック分類】
作る・支える
【業種分類】
バイオサイエンス
【関連分野】
SDGs
【事業概要】
ダーリング・イングリーディエンツ(Darling Ingredients Inc.)は、バイオテクノロジーで持続可能な栄養成分を開発・提供する企業です。
自社の「栄養成分」とゼラチンや食用油、動物性たんぱく質、グリーンエネルギーをカスタマイズして「特殊溶剤」として提供しています。
食品や飼料、エネルギー、肥料産業などの顧客向けに自社の「栄養成分」を提供しています。
幅広い業界で引き合いがあるようですね。
【アグリ・フードテックとの関連】
世界では、食糧不足や栄養不足が問題となっています。
人口の増加(需要)に食糧の供給が追いついていない状況です。
もし、栄養成分を無限に作り出すことができれば「需要と供給のバランス」を保つことができるはずです。
そこで、同社の「持続可能な栄養成分」を生み出すバイオテクノロジーが注目されています。
2020年頃から、SDGsやESG投資が再び注目され始めています。
同社は、そのテーマに合った銘柄と言えそうです。
【分析】

ダーリング・イングリーディエンツの営業利益とEPS(1株当たりの利益)は、2016年決算から2019年決算まで横ばい続いていました。
しかし、2020年決算で大きく増加しています。
2020年の営業利益は2019年営業利益の2倍となっています。
売上高はあまり変化していませんが、本業での儲けはしっかり残せるようになってきたようですね。
プレシジョン・バイオサイエンス【NASDAQ:DTIL】
【アグリ・フードテック分類】
作る・支える
【業種分類】
バイオサイエンス
【関連分野】
…..
【事業概要】
プレシジョン・バイオサイエンス(Precision BioSciences, Inc.)は、ゲノム編集技術をもつバイオテクノロジー企業です。
ゲノム編集で遺伝病やガンの治療・克服を目指しています。
この企業は、「CAR-T免疫療法」や体内の遺伝子を修正する「体細胞ゲノム編集」の分野で製品開発をしています。
【アグリ・フードテックとの関連】
プレシジョン・バイオサイエンスは、自社のバイオ技術で食糧問題の解決を目指しています。
自社のゲノム編集技術を展開する「ARCUSプラットフォーム」で、持続可能な食料と農業に取り組んでいます。
【分析】

プレシジョン・バイオサイエンスは、新興企業ということもあってまだ利益は出ていません。
売上高は、2018年決算から2020年決算まで増加傾向にあります。
しかし、営業利益は赤字となっていますね。
ゲノム編集技術は、芽が出るまで時間がかかる分野です。
EPSおよび営業利益の改善に、どのように取り組んでいくのか注目です。
バイエル【ETR: BAYN】
【アグリ・フードテック分類】
作る・支える
【業種分類】
ヘルスケア
【関連分野】
…..
【事業概要】
バイエル(Bayer AG)は、ヘルスケアと農業製品を提供するライフサイエンス企業です。
バイエルは、自社の提供する製品で社会が抱える重要課題の解決を目指しています。
同社は、「医療用医薬品部門」「コンシューマーヘルス部門」「クロップサイエンス部門」の3つの事業を展開しています。
【アグリ・フードテックとの関連】
バイエルは、農業生産者が高品質な農作物を生産できるように自社の技術・製品を提供しています。
自社の農薬・肥料に関連する製品で農業を支援しています。
農業の未来に貢献する企業の1つではないでしょうか。
【分析】

現在調査中…..
エコラボ【NYSE:ECL】
エコラボ【NYSE:ECL】の貸借対照表や詳しい決算/業績は、「【ECL】革新的なイノベーションを通じて水・衛生サービスを170ヶ国へ |エコラボ」で解説しています。
【アグリ・フードテック分類】
作る・支える
【業種分類】
素材
【関連分野】
SDGs
【事業概要】
エコラボ(Ecolab Inc.)は、ホテルや外食産業、食品工場、小売業界、教育機関などに衛生サービスを提供する企業です。
同社は、「工業」「施設」「ヘルスケア/ライフサイエンス」「その他」の4つ事業を展開しています。
工業向けの事業では、食品工場や製造現場での水処理、産業顧客向けに洗浄・消毒サービスを提供しています。
施設向けの事業では、教育機関や行政機関、宿泊施設などに洗浄・消毒製品を提供しています。
ヘルスケア/ライフサイエンス向けの事業では、化学薬品(腐食防止剤等)と水処理を主に提供しています。
その他の事業では、外食産業や教育機関へ害虫駆除サービスを提供しています。
【アグリ・フードテックとの関連】
エコラボのもつ「水処理技術」は垂直農法で大活躍することが考えられます。
垂直農法は、都心部のオフィスなど土壌を必要としない場所でも、栽培を行える点が特徴です。
この農法はアグリテックの1つとして注目されています。
垂直農法では、土壌を利用せず栽培効率を向上させるために水を最適に循環させる必要があります。
そのような時に、エコラボの「水処理技術」が注目されるのではないでしょうか。
【分析】

エコラボの営業利益とEPS(1株当たりの利益)は、2016年決算から2020年決算まで堅調に増加しています。
本業の強さも伺えますし、安定した企業です。
ペンテア【NYSE:PNR】
ペンテア【NYSE:PNR】の貸借対照表や詳しい決算/業績は、「【PNR】水ビジネスで持続可能なソリューションを提供|ペンテア」で解説しています。
【アグリ・フードテック分類】
作る・支える
【業種分類】
資本財・サービス
【関連分野】
SDGs
【事業概要】
ペンテア(Pentair Public Limited Company)は、イギリスの多角化経営を行う水道企業です。
同社は、住宅およびビジネスソリューションから持続可能なイノベーションとアプリケーションまで、スマートで持続可能なソリューションを提供しています。
ペンテアは、「Consumer Solution」「Industrial & Flow Technologies」の2つの事業を展開しています。
Consumer Solutionでは、水質システムやろ過システムをソリューションとして提供しています。
水質システムでは、食品や飲料で使用される水の処理および管理を行っています。
また、バルブの設計・製造・販売を行っています。
ろ過システムでは、ろ過や淡水化、排水処理などの問題を解決するシステムを提供しています。
Industrial & Flow Technologiesでは、商業・産業や自治体、農業に関連する水処理製品・サービスを提供しています。
この事業は、ビジネスの分野で使用される製品・サービスを提供しています。
製品は、給水ポンプや圧力洗浄ポンプ、水処理ポンプ、ろ過システム、フィルター、農業用灌漑などがあります。
【アグリ・フードテックとの関連】
ペンテアは、住宅やインフラ、農業向けに持続可能な水道ソリューションを提供しています。
安全な水の提供は、農業や私たちの生活にとって重要な役割を果たします。
【分析】

ペンテアの営業利益とEPS(1株当たりの利益)は、2016年決算から2018年決算まで減少していました。
しかし、2018年決算を底として2019年決算からは、営業利益とEPSともに増加傾向にあります。
売上高は、あまり変化していませんが利益はしっかりと確保できているようです。
モウイ【OTC: MHGVY】
【アグリ・フードテック分類】
作る・支える、加工する
【業種分類】
一般消費財
【関連分野】
SDGs
【事業概要】
モウイ(Mowi ASA)は、世界最大のサーモン養殖加工企業です。
サーモン漁獲量1位のノルウェーでトップシェアを誇っています。
同社は、高品質で健康的なシーフードを業務用サイズなどに加工し提供しています。
養殖から加工のワントップモデルが同社の強みです。
【アグリ・フードテックとの関連】
サーモンは良質なたんぱく源として世界中から注目されています。
それに伴い生産量も拡大しています。
しかし、ノルウェーの場合はライセンス制度が厳しく、参入する企業が減っているのが現状です。
参入障壁が高い市場でトップシェアを誇るモウイは、今後も成長が期待されています。
また、地球の7割は海が占めています。
それにもかかわらず、世界の食糧供給のうち海由来のものは「2%」と言われています。
モウイの持つ養殖技術で海由来の食糧を持続的に生産して、食糧供給に貢献することが期待できます。
水産業からSDGsに貢献している企業の1つです。
【分析】

現在調査中…..
ビヨンド・ミート【NASDAQ:BYND】
ビヨンド・ミート【NASDAQ:BYND】の貸借対照表や詳しい決算/業績は、「【BYND】ハイテク×植物=代替肉!たんぱく質の未来を作るイノベーション|ビヨンド・ミート」で解説しています。
【アグリ・フードテック分類】
加工する
【業種分類】
食品加工
【関連分野】
SDGs
【事業概要】
ビヨンド・ミート(Beyond Meat, Inc.)は、植物由来の人工肉を開発・販売する企業です。
植物由来のたんぱく質で作られた「ビヨンドミート」「ビヨンドソーセージ」などの製品を展開しています。
【アグリ・フードテックとの関連】
ビヨンド・ミートが開発している代替肉(人工肉)は、代替食品として注目されています。
なぜなら、世界では「タンパク質不足」「食事の多様性」が問題となっているからです。
タンパク質不足は、人口増加に伴い「たんぱく質の需要と供給バランス」が崩れ始めていることが原因です。
また食事の多様性では、ダイバーシティ時代に向けて有機食品やビーガンなど、多様なニーズへの対応が重要視されています。
これらの問題を、代替食品の1つである「代替肉」を活用することで解決できると期待されています。
人工的にたんぱく質を作ることで、持続可能なたんぱく質の供給が可能になります。
また、ビーガンなど食へのこだわりにも対応することができます。
代替肉は、これから重要な存在になっていくと考えられます。
【分析】

ビヨンド・ミートは、営業利益とEPS(1株当たりの利益)ともにマイナスとなっています。
将来性のある「代替食品」事業を展開していますが、利益の確保はまだ難しいようです。
2020年決算では、売上高が大きく増加しており、営業利益とEPSはマイナスですが改善しています。
株価の推移を見ると、将来の黒字化が織り込まれているように見えます。
黒字化できるか注目ですね!
タイソン・フーズ【NYSE:TSN】
タイソン・フーズ【NYSE:TSN】の貸借対照表や詳しい決算/業績は、「【TSN】急成長しているタンパク質ブランドで世界を持続的に養う |タイソン・フーズ」で解説しています。
【アグリ・フードテック分類】
加工する
【業種分類】
食品加工
【関連分野】
SDGs
【事業概要】
タイソン・フーズ(Tyson Foods, Inc.)は、食肉の生産・加工を行う企業です。
この企業は、鶏肉や牛肉、豚肉などの製造・流通・販売を行っています。
飼育から加工といったワントップモデルの生産システムを持っており、世界トップクラスのシェアを誇ります。
【アグリ・フードテックとの関連】
タイソン・フーズは、植物由来の代替肉を製造・販売しています。
ビヨンド・ミートのところでも説明しましたが、代替肉は食の問題を解決する重要食品です。
タイソン・フーズも、これからの時代に求められる食品を提供する企業の1つです。
【分析】

タイソン・フーズの営業利益とEPS(1株当たりの利益)は、2016年決算から2020年決算まで少しずつ増加しています。
大きな成長は見られませんが、コツコツ成長しています。
同社は、財務健全性と収益性、安定性を兼ねそろえた企業です。
今後は、アグリ・フードテック市場の成長に合わせて同社も成長できるか注目です。

JBTテクノロジーズ【NYSE:JBT】
JBTテクノロジーズ【NYSE:JBT】の貸借対照表や詳しい決算/業績は、「【JBT】食品と航空の異色ビジネスで成長を続ける|JBTテクノロジーズ」で解説しています。
【アグリ・フードテック分類】
加工する
【業種分類】
食品加工
【関連分野】
SDGs、ロボット
【事業概要】
JBTテクノロジーズ(John Bean Technologies Corporation)は、自動化システムを提供している企業です。
同社は、自動化システムを通じて食品加工や航空輸送分野にソリューションを提供しています。
同社は、「フードテック」「エアロテック」の2つの事業を展開しています。
フードテック事業では、主に食品加工を行う機械やシステムを提供しています。
たとえば、冷凍食品加工や自動梱包機などが挙げられます。
エアロテック事業では、空港サービスや地上支援システム、ゲート設備などを提供しています。
食品関連に関係なさそうな航空事業も手掛けており、なかなか面白い企業です。
【アグリ・フードテックとの関連】
JBTテクノロジーズは、冷凍食品加工や野菜加工を自動化するシステムを提供しています。
食品加工は、アグリ・フードテック分野で必要不可欠な存在です。
なぜなら、消費者に「食」を提供するには、加工技術が必要だからです。
その食品加工で強みを持っている同社は、「食のIT化時代」で重要な役割を果たすかもしれませんね。
【分析】

JBTテクノロジーズの営業利益とEPS(1株当たりの利益)は、2015年から2019年決算まで堅調に増加しています。
売上高も同様に増加しており、同社は収益性と成長性を兼ねそろえた企業です。
ケロッグ【NYSE:K】
【アグリ・フードテック分類】
加工する、販売・配達する
【業種分類】
生活必需品
【関連分野】
SDGs
【事業概要】
ケロッグ(Kellogg Company)は、シリアルとインスタント食品の製造から販売までを行う企業です。
スナック菓子やシリアルバー、冷凍食品などを手がけています。
【アグリ・フードテックとの関連】
ケロッグは、遺伝子操作した植物由来の代替肉の開発を行っています。
ケロッグは「肉」のイメージがつかないですが、健康的な食品を提供する目的で「代替肉」の開発を行っています。
【分析】

ケロッグの売上高は、2016年決算から2020年決算まで横ばいが続いています。
営業利益では、波がありますが利益の確保はできています。
EPS(1株当たりの利益)は、2019年決算まで堅調に増加しています。
本業の儲けは少し弱いですが、成長率は衰えていないように見えます。
ユニリーバ【NYSE:UL】
【アグリ・フードテック分類】
加工する、販売・配達する
【業種分類】
生活必需品
【関連分野】
…..
【事業概要】
ユニリーバ(Unilever PLC)は、日用品を販売する企業です。
この企業は、「個人ケア」「食品」「ホームケア」「リフレッシュメント」の4つの事業を展開しています。
個人ケア事業は、スキンケアやヘアケア商品の販売を行っています。
食品事業は、ソースやスナック菓子、ドレッシングの販売を行っています。
ホームケア事業では、石鹸などの洗浄商品を主に販売しています。
リフレッシュメント事業では、アイスクリームなどの販売を中心に行っています。
様々なブランドを展開しているので、皆さん、1回はユニリーバの商品を使ったことがあると思いますよ。
【アグリ・フードテックとの関連】
ユニリーバの掲げているキャンペーンに「健康的な食事への支援」「環境負荷の軽減」があります。
「食」への強いこだわりが見えますね。
また同社は、植物由来の代替肉を開発する企業を買収しており、これまでに多くの国へ代替肉を展開しています。
2020年には、植物由来の代替肉や代替乳製品の年間売上目標を引き上げることを発表しています。
ユニリーバは、代替食の強化と拡大に力を入れていくようです。
【分析】

ユニリーバの営業利益とEPS(1株当たりの利益)は、2016年決算から2019年決算まで堅調に増加しています。
売上高は、横ばい状態が続いていますが、利益の確保はできている企業です。
ノマド・フーズ【NYSE:NOMD】
【アグリ・フードテック分類】
販売・配達する
【業種分類】
生活必需品
【関連分野】
SDGs(持続可能な開発目標)
【事業概要】
ノマド・フーズ(Nomad Foods Ltd.)は、スウェーデンやドイツ、フランスなどで製造拠点を構え、ヨーロッパ各地で冷凍食品を販売する企業です。
西ヨーロッパでは、冷凍食品市場の10%以上のシェアを占めています。
冷凍食品のブランドとして、「Birds Eye(イギリスとアイルランド)」「Iglo(ドイツやヨーロッパ大陸)」「Findus(イタリア)」などを展開しています。
魚や野菜、スナック類、肉、ビーガンなど多くの食品を取り扱っています。
皆さんご存知でしょうか?
私は、これらのブランド名を聞いたことがなかったです。
【アグリ・フードテックとの関連】
ノマド・フーズは、持続可能な食品の販売に力を入れています。
2025年までに「養殖の魚を使用」「負担の少ない農法で野菜を生産」などの持続可能な食材調達を目指しています。
さらに、冷凍食品のパッケージを2022年までに「100%」リサイクルできるように目指しています。
同社は、SDGs時代に向けた「CO2削減」などに力を入れており、持続可能な食品を提供しています。
【分析】

ノマド・フーズの営業利益とEPS(1株当たりの利益)は、2016年決算から2019年決算まで増加傾向にあります。
売上高も増加傾向にあり、安定性がある企業です。
クローガー【NYSE:KR】
【アグリ・フードテック分類】
販売・配達する
【業種分類】
生活必需品
【関連分野】
自動運転
【事業概要】
クローガー(The Kroger Co.)は、スーパーマーケットの運営と自社のスーパーマーケットで販売される食品などの製造・加工を行う企業です。
アメリカ全土でスーパーマーケットやコンビニエンスストア、宝石店、マーケットプレイスなどを展開しています。
複数のブランドも持っており、アメリカでは有名なスーパーマーケット大手です。
クローガーは、バフェット銘柄の1つですね。
【アグリ・フードテックとの関連】
クローガーは、異業種の企業と連携して様々なサービスや実証実験を行っています。
アピール・サイエンス社の「食品の腐食を遅らせる」技術を使用したアボカドの販売を行いました。
ちなみに、アピール・サイエンスは食品ロスを解決するフードテック企業として注目されています。
2020年3月には、ビヨンドミートが開発する代替肉の販売も開始しています。
また、スタートアップ企業とのパートナーシップを通じて「ゴーストキッチン」「フードデリバリー」の実証実験にも乗り出しています。
様々な食ビジネスに取り組んでおり、「食のIT時代」に備えている企業です。
【分析】

クローガーの売上高は、横ばい状態が続いています。
営業利益とEPS(1株当たりの利益)は、年によって波がありますね。
ただ、利益はしっかり確保できており、財務健全性と安定性がある企業です。
バリュー株ですね。
ペプシコ【NASDAQ:PEP】
【アグリ・フードテック分類】
販売・配達する
【業種分類】
生活必需品
【関連分野】
…..
【事業概要】
ペプシコ(PepsiCo, Inc)は、食品および飲料を製造・販売している企業です。
ペプシコは、スナック菓子や飲料水など様々なブランドを展開しています。
【アグリ・フードテックとの関連】
世界のスナック菓子市場は、大きく成長していますが健康を意識したスナック菓子のニーズも高まっています。
ペプシコは、グローバルにスナック菓子を供給していますが、より健康に配慮したスナック菓子の提供にも力を入れています。
【分析】

ペプシコの営業利益とEPS(1株当たりの利益)は、2016年決算から2019年決算まで堅調に増加しています。
売上高も同様に、増加傾向にあります。
収益性と安定性のある企業ですね。
ダラー・ゼネラル【NYSE:DG】
【アグリ・フードテック分類】
販売・配達する
【業種分類】
一般消費財・サービス
【関連分野】
….
【事業概要】
ダラーゼネラル(Dollar General Corporation)は、消耗品や家庭用品を取り扱うディスカウント小売チェーンです。
牛乳や砂糖、ペット用品、文房具など多岐にわたる商品を販売しています。
【アグリ・フードテックとの関連】
ダラーゼネラルは、顧客が自身のスマホを使って商品をスキャンして決済する「セルフチェックアウトレジ」を提供しています。
今は無人レジも登場しており、小売店のセルフ化は「食のIT時代」にマッチしています。
【分析】

ダラーゼネラルの売上高とEPS(1株当たりの利益)は、2016年決算から2020年決算まで堅調に増加しています。
営業利益は、ほぼ横ばいの状態が続いています。
同社は、財務健全性と収益性、安定性を兼ね備えた企業です。
カナディアン・パシフィック鉄道【NYSE:CP】
【アグリ・フードテック分類】
販売・配達する
【業種分類】
資本財・サービス
【関連分野】
SDGs
【事業概要】
カナディアン・パシフィック鉄道(Canadian Pacific Railway Limited)は、アメリカとカナダの大陸を横断する貨物鉄道を運営している企業です。
鉄道と輸送サービスの事業を展開しています。
穀物や肥料、機械、工業品など多種多様な商品を輸送しています。
【アグリ・フードテックとの関連】
輸送用の燃費向上やCO2削減にも力を入れており、環境保全を意識した活動も積極的に行っています。
【分析】

カナディアン・パシフィック鉄道の営業利益とEPS(1株当たりの利益)は、2017年決算から2020年決算まで増加傾向にあります。
また、売上高も2017年決算から堅調に増加しています。
安定的に成長している企業ですね。

エイブリィ・デニソン【NYSE:AVY】
【アグリ・フードテック分類】
販売・配達する
【業種分類】
素材
【関連分野】
SDGs
【事業概要】
エイブリィ・デニソン(Avery Dennison Corporation) は、タグやラベル等を製造する企業です。
エイブリィ・デニソンは、「粘着材料」「小売ブランディング・情報ソリューション」の2つの事業を展開しています。
粘着材料事業では、食品や商品を包装するための粘着テープ、ラミネートフィルムなどを製造しています。
小売・情報事業では、小売業界やアパレル業界、流通サービス業者向けに「値札」「ラベル」「ラベルプリンター」などを提供しています。
【アグリ・フードテックとの関連】
エイブリィ・デニソンの販売している粘着テープ・ラベルは、感圧粘着剤と呼ばれる特殊な材料を使用しています。
感圧粘着剤は、軽い圧力でモノに接着する粘着剤でテープ・ラベルを貼る、剥がす際に便利です。
剥がしやすいため、食品ラベルや飲料容器ラベルのリサイクルが容易になります。
SDGs時代のゴミ問題を解決する重要な企業の1つになるかもしれませんね。
【分析】

エイブリィ・デニソンの売上高と営業利益、EPS(1株当たりの利益)は、2016年決算から2019年決算まで堅調に増加しています。
2020年決算では、営業利益とEPSが落ち込みましたが、2021年以降は持ち直すことが予想されます。
ネスレ【SWX:NESN】
【アグリ・フードテック分類】
販売・配達する
【業種分類】
生活必需品
【関連分野】
…..
【事業概要】
ネスレ(Nestle S.A.)は、食品加工と飲料を提供する企業です。
手掛ける食品・飲料は多岐にわたり、チョコレートや菓子類、ミルク、コーヒーなどを製造・販売しています。
【アグリ・フードテックとの関連】
ネスレは、食材を配送するスタートアップ企業を買収しており、フードデリバリー市場に参入しています。
買収したスタートアップ企業は、フレッシュな食材を宅配するサービスを展開していました。
また特徴的なのは、電子レンジで簡単に調理できる食材を提供する点です。
ネスレは、このフードデリバリー事業も展開することで幅広い分野に食材・飲料を提供していることになります。
あまり知られていませんが、ネスレもフードデリバリー企業の1つということですね。
【分析】

ネスレの営業利益とEPS(1株当たりの利益)は、2016年決算から2019年決算まで増加傾向にあります。
売上高は、若干増加していますが、横ばい状態に近いです。
安定した企業ですが、今後の成長率に注視していく必要があります。
ブルー・エプロン【NYSE:APRN 】
【アグリ・フードテック分類】
販売・配達する
【業種分類】
一般消費財・サービス
【関連分野】
MaaS
【事業概要】
ブルー・エプロン(Blue Apron)は、食材の調達から配送サービスまで行ってくれる企業です。
この企業は食材の調達と配送だけでなく、その食材を使った家庭料理のレシピ情報も提供してくれます。
ブルー・エプロンの提供するサービスには、2人用や家族用など、様々なプランがあるようですね。
他社には無い、新しい食のビジネスモデルを展開しています。
【アグリ・フードテックとの関連】
2020年から、フードデリバリー(食の宅配)が世界中で人気となっています。
ブルー・エプロンは、新鮮な食材の調達から宅配サービスまでを行ってくれます。
食材を活かせるレシピ情報も一緒に提供してくれるのが特徴的ですね。
他社とは違った視点をもつ同社が、食のIT化時代にどのような存在感を示すのか注目です。
【分析】

ブルー・エプロンの営業利益は、2015年決算から2017年決算まで赤字が拡大していました。
2018年決算では少し持ち直したものの、赤字の状態です。
EPS(1株当たりの利益)は、2015年決算から2017年決算までマイナス成長となっています。
営業利益と同様に、2018年決算では少し持ち直していますがマイナスとなっています。
本業での儲けと成長性が衰えていることを意味していますね。。。
ブルー・エプロンの事業は、他社とは違うフードテックの特徴があります。
さらに、フードデリバリー・サービスに対する世の中のニーズも多くあります。
利益を確保できる企業体質に変われるか、注視する必要がありそうです。
ウーバー・テクノロジーズ【NYSE:UBER】
【アグリ・フードテック分類】
販売・配達する
【業種分類】
ソフトウェア・サービス
【関連分野】
MaaS
【事業概要】
ウーバー・テクノロジーズ(Uber Technologies, Inc.)は、移動の需要と供給をマッチングさせるプラットフォームサービスを展開する企業です。
詳しくは、「モビリティ常識を変える破壊的イノベーション|MaaS注目銘柄」で解説しています。
【アグリ・フードテックとの関連】
ウーバーは、配車サービス以外にフードデリバリー「Uber Eats」も展開しています。
アメリカでは、「ドアダッシュ」「グラブハブ」「ウーバー」がフードデリバリー市場でしのぎを削っています。
2020年1月での市場シェアは、以下になっています。
1位 ドアダッシュ
2位 グラブハブ
3位 ウーバー
ウーバーは、フードデリバリー市場では苦戦を強いられています。
ウーバーは、これから新たなサービスを展開するのか?
どのように市場シェアを獲得していくのか?
それらに注目する必要がありますね。
【分析】

宅配サービス事業の売上高は大きく増加していますが、同事業は赤字が続いているようです。
宅配サービス事業が配車サービス事業をカバーできるまでに成長できるのか?
または、それ以上の事業に成長できるのか?
それらが今後の焦点になりそうです。
ジャストイート・テイクアウェイドットコム【AMS:TKWY】
【アグリ・フードテック分類】
販売・配達する
【業種分類】
ソフトウェア・サービス
【関連分野】
MaaS
【事業概要】
ジャストイート・テイクアウェイドットコム(Just Eat Takeaway.com N.V.)は、オランダ最大規模のフードデリバリーサービスを展開する企業です。
加盟店(レストラン等)と消費者をつなぐフードデリバリーサービスのプロバイダーとして注目されています。
ドイツやオランダ、ベルギーなどヨーロッパを中心にフードデリバリーを展開しています。
消費者が食べたいメニューを注文した後、その食べ物を自宅まで配達してくれます。
【アグリ・フードテックとの関連】
2020年にジャストイート・テイクアウェイドットコムは、フードデリバリーを提供する「グラブハブ」を買収することを発表しました。
それにより、この企業は世界有数のフードデリバリー企業となります。
フードデリバリー・サービスを展開する企業は、他にも多く登場しています。
その中でジャストイート・テイクアウェイドットコムが、フードデリバリー市場でどれだけ存在感を出せるか注目されています。
【分析】

営業利益とEPS(1株当たりの利益)は、2015年決算から2017年決算まで堅調に増加していました。
2018年決算で一度落ち込みましたが、2019年決算ではしっかり回復しています。
売上高は、堅調に増加していますね。
今後は、巣ごもり需要以外でも収益が得られるか注視する必要があります。
ドアダッシュ【NYSE:DASH】
ドアダッシュ【NYSE:DASH】の貸借対照表や詳しい決算/業績は、「【DASH】米国シェアNo.1!注目の料理宅配サービスで急成長 |ドアダッシ」で解説しています。
【アグリ・フードテック分類】
販売・配達する
【業種分類】
ソフトウェア・サービス
【関連分野】
MaaS
【事業概要】
ドアダッシュ(DoorDash Inc)は、オンライン・フードデリバリー・サービスを展開する企業です。
ドアダッシュの提供するプラットフォームは、消費者と飲食・小売店をつなぐサービスです。
消費者がオンラインで料理などを注文した後、指定の配達者が食べ物を宅配してくれます。
またクレジットカード会社とも連携して、サブスクリプションサービス「DashPass」も提供しています。
これは、指定の金額以上の注文で配送料が無料になるサービスです。
【アグリ・フードテックとの関連】
2020年に入ってから、フードデリバリー企業の競争が激化しています。
その中でドアダッシュの強みは、料理宅配サービスだけでなく小売の配送サービスも手掛けている点です。
小売店との連携でオンライン注文を効率的に配送する取り組みを行っています。
この取り組みで、小売側はオンライン注文の増加に対応でき、ドアダッシュ側もそれを利用して認知度を上げることにつながります。
つまり、お互いにとってWin-Winということですね。
小売大手のウォルマートとも連携している点が注目です。
ドアダッシュは配達の多角化を目指しており、今後さらなる成長が期待されています。
【分析】

ドアダッシュの営業利益とEPS(1株当たりの利益)は、2018年決算から2019年決算まで減少傾向にあります。
売上高は、3倍程度増加しています。
売上高の伸びがすごいですね。
順調にシェアを伸ばしている証拠ではないでしょうか。
まずはシェアおよび収益が第一で、成長が軌道に乗れば利益の確保を目指すといったところでしょうか。
ドミノ・ピザ【NYSE:DPZ】
【アグリ・フードテック分類】
販売・配達する
【業種分類】
一般消費財・サービス
【関連分野】
MaaS
【事業概要】
ドミノ・ピザ(Domino”s Pizza, Inc.)は、ピザ宅配サービスを提供する企業です。
直営とフランチャイズ経営で、世界中でピザ宅配サービスを展開しています。
ピザ以外にもパスタやスナック、各種ソフトドリンクなども提供しています。
【アグリ・フードテックとの関連】
ドミノ・ピザは、宅配サービスを展開する企業の中でテクノロジーにとても力を入れている企業です。
その証拠にドミノ・ピザは、場所に依存せずネット端末から好きなメニューを注文できる「AnyWare」というデジタルプラットフォームを開発しています。
このプラットフォームを利用することで、スピーディーにピザに注文を行うことができます。
またアプリ開発にも注力しています。
「Zero Click」というアプリで、ピザの注文を簡単に行うことができます。
また音声認識にも対応しており、Google Homeと連携したピザの注文も行っています。
配達されるまでの注文状況の追跡サービスを提供するほかに、チャットツールとの連携も行っています。
ドミノ・ピザは、自社開発にも力を入れながらテクノロジー企業との連携にも取り組むことで急成長を遂げています。
【分析】

ドミノ・ピザの営業利益とEPS(1株当たりの利益)は、2016年決算から2020年決算まで堅調に増加しています。
売上高も、同様に増加傾向にあります。
ドミノ・ピザの業績は、きれいな右肩上がりですね。
美団点評(メイトゥアン・ディエンピン)【HK:03690】
【アグリ・フードテック分類】
販売・配達する
【業種分類】
ソフトウェア・サービス
【関連分野】
eコマース
【事業概要】
メイトゥアン・ディエンピンは、加盟店と消費者をマッチングさせる電子商取引プラットフォームサービスを提供する企業です。
この企業は、フードデリバリーや配車サービス、旅行サービス、レストラン・映画予約など、幅広い分野をカバーする総合プラットフォームを展開しています。
人々のニーズに応えるため、現在も対応できる分野を拡大しているようです。
また、この総合プラットフォームサービスは中国全土を網羅しており多くの人が利用しています。
【アグリ・フードテックとの関連】
メイトゥアン・ディエンピンは、フードデリバリーに強みをもつ企業です。
この企業の展開するフードデリバリー・サービスは、チェーン店だけでなく消費者の好みの外食店も対象となっている点が人気の理由です。
フードデリバリーに関連する運輸や配車サービス分野にも進出しており、高い収益成長率が見込まれます。
複占的な市場シェアを確保しているので、安定したキャッシュフローが期待されますね。
【分析】

メイトゥアン・ディエンピンの営業利益とEPS(1株当たりの利益)は、2015年決算から2019年決算まで減収およびマイナス成長が続いていました。
しかし、2020年には営業利益とEPS(1株当たりの利益)ともにプラスに転じています。
売上高の大きく増加しており、2019年から2020年で大きく成長した企業です。
成長率の高い企業ですね。
2021年以降も黒字化の継続ができるか注目です。
まとめ|食関連分野の新たなる覇者
この記事では、アグリ・フードテックの分類と注目銘柄について解説しました。
テクノロジーの発展により、食の姿や考え方が大きく変わろうとしています。
同時に、これまで難しかった「食の問題」も解決できるようになってきました。
アグリ・フードテック分野は、スタートアップ企業や非上場の企業が多くあります。
食材を「作る・加工する・販売/配達する」の各過程で、企業の独自性が見られます。
各企業が独自の強みを持っており、アグリ・フードテック分野でしのぎを削っています。
食の概念を根本から変えるような企業が登場するかもしれません。
アグリ・フードテック市場は、立ち上がったばかりです。
今後の進展が楽しみですね。
