
こんにちは、かーくんです。
新しい移動サービスの進展は、「移動」のみならず、その周辺サービスも重要になってきます。
これから世の中に新しく登場する移動サービスは、従来の「移動」と非移動サービスが連携したものになることが予想されます。
それはMaaSの登場で変化する、自動車業界の大変革「100年に1度の自動車革命」に関係しています。
新しく生み出される連携サービスは、いったいどのようなサービスなのか?
また、私たちの生活にどのような影響と効果があるのか?
この記事では、MaaSや自動運転に関連する「移動」と連携する周辺サービスについて解説します。
そもそもMaaSって何だろう?という方には以下の記事をおすすめしています。
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✓ 本記事の内容
- 図解|従来の「移動」と非移動サービスの連携
- 連携サービスの事例3選
- まとめ
では、さっそく見ていきましょう。
図解|従来の「移動」と非移動サービスの連携

これまでは、人やモノを「移動」させるだけの移動サービスでも収益を得られていました。
人を移動させる移動サービスは、電車やバスなどがありますね。
モノを移動させる移動サービスは、飛行機や貨物列車、トラックなどがありますね。
しかし、これからの時代は、MaaSの登場により「移動」だけで収益を出すことが難しくなります。
その理由は、MaaSによって様々な移動サービスが統合され、移動サービス自体のビジネスモデルが大きく変化するからです。
自動車業界では今「100年に1度の大変革」に直面しており、業界の構造が大きく変わろうとしています。
構造が変わることで、これまで自動車業界に関係がなかった(異業種の)企業が参入し競合になってきます。
つまり、これまでのシェアが奪われて収益の確保が一層厳しくなる可能性があります。
詳しくは、以下の記事で紹介しています。
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そこで「移動」に関わる周辺サービスや多様な経済活動と連携し、収益性を確保する取り組みが進められています。
それにより、移動と非移動サービスを連携させたサービスが登場しくるのです。
連携サービスの事例3選

移動と非移動サービスを掛け合わせた「連携サービス」には何があるのか?
この記事では、3つの事例を紹介しています。
移動×食(非移動サービス)
まずは、「移動×食(非移動サービス)」についてです。
おそらく、皆さんが一番使っている連携サービスじゃないでしょうか。
それはフードデリバリーです。
これは移動と食事を掛け合わせたサービスの1つです。
既存の移動サービスのインフラを活用して、食事や広告・クーポンなどをリアルタイムに提供するサービスです。
期待されることは、食サービスの利便性向上です。
これまでは何か食べたいものがあれば、それを自分が買いに行ってました。
忙しかったり気分が乗らない時は、買いに行くのが面倒くさいですよね。
しかし、食べたいものをスマホアプリ等で注文し配達してくれる「フードデリバリー」が登場したことで、すごく便利になりましたよね。
移動とは一見関係なさそうな「食」を「移動」と一体化して提供することで、新しい価値やマネタイズ設計が可能になります。
移動×金融(非移動サービス)
次は、「移動×金融(非移動サービス)」についてです。
移動サービスを利用した際に生じる支払い・決済も連携サービスとなります。
これは「移動」と「移動時に利用した周辺サービスの決済」を統合するサービスです。
MaaSが実現されると、多様な移動手段と周辺サービスを自由に選択することができます。
そのような時代では、様々な移動で発生する費用がスマホアプリ等で簡単に決済できることが理想ですよね。
複数の移動手段を1つのサービス(アプリ等)だけで可能にする決済サービスが登場しています。
それはフィンテックと呼ばれているものです。
フィンテックとは、金融(ファイナンス)と技術(テクノロジー)を掛け合わせた造語です。
○○Pay、電子決済といった、キャッシュレス支払いがフィンテックに代表されるものです。
元々は、ネット銀行など金融の世界で使われていたものです。
そのフィンテックを「移動」と連携させて、利便性を向上させる動きが始まっています。
たとえば、最近タクシーの支払いが電子決済(○○Pay等)で可能になっていますね。
移動×情報(非移動サービス)
最後は、「移動×情報(非移動サービス)」についてです。
移動だけでなく、移動先の情報も同時に知れるサービスがあれば便利じゃないですか?
そこで移動と移動先情報との連携が考えられます。
これは移動手段の提供だけでなく、目的地や宿泊地のイベント、ご当地グルメなどの情報も同時に提供するサービスです。
たとえば、旅行でこのサービスがどのように活用されるのか考えてみましょう。
- 旅行前は、目的地のホテルやレストランの情報と予約ができる。
- 旅行中は、小売店やレストランの情報提供、現地の最新の天気予報を提供してくれる。
- 旅行後は、現地で食べたものや購入したお土産の履歴情報を提供してくれる。
このように、旅行に必要な「移動手段」と「関係する情報」を一本化してサービス提供することで、移動が便利で楽しいものになります。
このようなサービスを提供する企業は、交通費に加えて小売店やレストランから広告収入を得られます。
新しいマネタイズ設計が考えられますね。
まとめ
この記事では、移動と非移動サービスを連携させたサービスについて解説しました。
これからの時代は、移動だけでは収益化が難しく、移動に付帯する観光や小売などと連携して収益を確保していく必要があります。
移動には一見関係なさそうなサービスでも、見方を変えれば「移動のビジネスモデル」として成立し、収益が得られる可能性があります。
つまり、これからの自動車業界は「移動だけ」にこだわるとビジネスチャンスを逃してしまう可能性があるということです。
面白い「移動のビジネスモデル」が登場するのを楽しみにしたいですね。