

なぜRPAが登場し、注目されているんだろう?またRPA導入で解決できる問題って何だろう?その問題に対するRPAの効果も知りたいな。
この記事では、こういった「RPAが注目されている理由、RPA導入で解決できる問題とその効果」について解説していきます。
そもそもRPAって何だろう?という方には以下の記事をおすすめしています。
気になる方は、ぜひご覧ください。
AIによって仕事が奪われるってよく聞くけど、本当はどうなんだろう。ロボットで業務が自動化・効率化できるって聞いたことあるな。いまの自分の仕事・業務に導入されたりするのかな?この記事では、こういった疑問に答えます。[…]
✓ 本記事の内容
- なぜ今RPAが注目されているのか
- RPAで解決できる問題と背景
- RPA導入による効果・インパクト
- RPA導入による業務改善の効果事例
では、さっそく見ていきましょう。
なぜ今RPAが注目されているのか

1990年代頃から、仕事・ビジネスに関わるコストを削減する取り組みが始まりました。
それにより、ホワイトカラーの業務を人件費の安い中国やインドなどの新興国へ一部委託する企業が増加しました。
しかし、最近では新興国の人件費が高騰しており、先進国と新興国の人件費の差が縮まっている傾向にあります。
人件費の差を利用してコストを削減することは難しくなっているということですね。
最近では、東南アジアや中国の賃金が日本の賃金に近づいています。
一部地域では日本の賃金よりも高い地域があるくらいです。
また最近では、テクノロジーの発展でAIやロボット等の自動化技術が進展し、作業を自動化・効率できる分野の適用範囲が広がってきています。
自動化技術で人件費の大幅な削減など、コスト面での効果が期待されています。
さらに業務効率の改善にもつながると期待されています。
それにより、RPA導入で間接部門などのホワイトカラー業務を自動化する動きが加速しています。
これが、今RPAが注目されている理由です。
RPAが解決できる問題と背景

いま注目を集めているRPAが解決できる問題とは何でしょうか?
それは「業務効率の改善と生産性の向上」の問題です。
ホワイトカラーの仕事では、まだまだ手作業の業務が多くあります。
その業務に対して改善を行っているようですが、限界があるようですね。
では、この問題の背景にあるものは何でしょうか?
それは「少子高齢化に伴う労働力人口の不足・減少」「加速する働き方改革」です。
日本では、極度の少子高齢化が進んでいます。
それに加えて、最近では働き方の多様性が求められるようになっています。
つまり、人に頼らずに効率的に業務処理を行ってくれるツールが必要になるわけです。
「労働力不足」「働き方の多様性」のダブルパンチを上手くかわして問題を解決できるツールが、RPAということですね。
RPA導入による効果・インパクト

RPA導入によって「業務効率の改善と生産性の向上」の問題に、どのような効果・インパクトがあるのでしょうか?
効果・インパクトは大きく3つあります。
- 業務内容の品質向上
- 業務スピードアップ
- 複数業務の効率化
それぞれの効果・インパクトを見ていきましょう。
業務内容の品質向上
RPAは疲れることなくプログラム通りに稼働して(働いて)くれます。
人に比べて業務処理を継続的かつ効率的(安定的)に行ってくれるのです。
つまり、事務エラーなどの人的ミスが激減し高品質(高精度)な業務につながります。
業務スピードアップ
RPAの業務処理スピードは人のタスク処理をはるかに上回るので、業務のスピードが劇的に変わります。
おそらく一番イメージしやすい効果・インパクトかもしれませんね。
複数業務の効率化
RPAは複数の業務を同時に処理することができます。
「並列処理」と呼ばれているものですが、これにより業務処理の効率化につながります。
人が複数の業務を同時にこなすのは難しいですよね。
仮にできたとしてもミスが多発しますし身が持たないと思います。
RPA導入によって、試行錯誤しながらも限界をむかえていた「業務効率の改善と生産性の向上」の問題を、解決することができます。
これまで行っていた業務改善を上回る効果が期待できます。
RPA導入による業務改善の効果3選

RPA導入によって、どのようなインパクトを与えているのか見ていきましょう。
この記事では、3つの効果事例を紹介しています。
効果事例1:POSデータのダウンロードの自動化
✓RPA導入前の問題
POSデータ分析が重要な営業ツールとなっている企業では、専用サイトで集めたPOSデータを手作業でダウンロードしていました。
POSデータは、マーケティング活動や販売チャネルの調査、施策の効果検証の解析に使う重要なデータです。
ダウンロードを手作業で人が行うことにより、ヒューマンエラーが発生していました。
カテゴリー毎にダウンロードしなければならないことに加えてダウンロードにも時間がかかるので、人が行うには大変な作業量ですよね。
※POSとは、商品がいくつ売れたかいくら売れたか記録し集計するシステムです。
✓取り組み
この問題を解決するために、RPAを導入してダウンロードの業務を自動化しました。
RPA導入後は、カテゴリー毎のダウンロードも自動で行えるようにしました。
✓効果・インパクト
ダウンロードを手作業で行っていた社員は、ダウンロード作業から解放されました。
またRPAがダウンロードしてくれたデータの分析に、時間を割くことができるようになりました。
RPA導入による費用対効果も大きかったみたいです。
効果事例2:非IT部門の社員がRPA導入
✓RPA導入前の問題
間接部門の社員数が、複数のグループ会社から依頼される様々な事務業務処理を請け負っていました。
しかし、急増する業務量に時折、対応しきれない課題がありました。
業務量の急増は波があり、それに合わせて社員を増やすことが難しい問題もありました。
加えて、間接部門の社員はITの知識があまりなく複雑なシステムを導入するハードルが高い状況でした。
✓取り組み
RPAは操作性が優れていて使いやすい観点から、ITに詳しくない間接部門の社員でも使いこなせると思いRPAを導入しました。
処理内容を登録する方法さえ知っていれば、RPAを開発することができます。
登録には、処理してもらう業務内容の手順等を入力するだけです。
✓効果・インパクト
RPAに業務処理の流れを登録し、間接部門の社員4人分の仕事をRPAが代行できるようにしました。
これにより、人件費を削減することができました。
効果事例3:複数種類の事務作業を自動化
✓RPA導入前の問題
ある企業では、事務処理の作業が複雑で大量にあり間接部門の負担になっていました。
これに対して、ITシステムを導入することは検討したものの「コスト」の問題でシステムの導入は見送られてきていました。
そして手作業での業務を継続してきました。
✓取り組み
複雑で大量の事務処理をいくつかのパターンに分けて自動化してくれるRPAを導入しました。
✓効果・インパクト
複雑化していた事務処理をRPAに任せることで、手作業の事務処理作業を大幅に削減することができました。
これまで事務処理作業を行っていた社員が、他の重要な業務に時間を割くことができるようになりました。
結果的にRPA導入コスト以上の人件費削減を実現することができました。
まとめ
この記事では、なぜ今RPAが注目されるのか、RPAが解決できる問題とその効果・インパクトについて解説しました。
RPA導入によって、これまで以上に業務改善が進み仕事の生産性が上がります。
しかし、RPAにも弱点というかデメリットもあります。
RPAに興味がある、または導入の検討している方は一度、以下の記事でRPAのメリット・デメリットを読んでいただくことをおすすめしています。
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これからRPAがさらに発展して、高度な業務処理も可能になれば私たちの仕事はどのように変わっていくのでしょうか。
楽しみでもあり、不安でもありますね。