
こんにちは、かーくんです。
この記事では、驚異的な売上高成長率を出している、クラウドフレア【NYSE:NET】の企業情報や貸借対照表、決算を解説します。
クラウドフレア【NYSE:NET】は、下記のメタバースとサイバーセキュリティ関連銘柄となっています。
メタバースとサイバーセキュリティ関連で、他の銘柄も気になる方はご覧ください!
こんにちは、かーくんです。日本時間10月29日未明(2021年)にフェイスブックが社名を「メタ(Meta)・プラットフォームズ」に変更しましたね。フェイスブックはメタバースへ大きく舵を切りました。このことで、メタバース市場への[…]
こんにちは、かーくんです。技術の発展によりデジタル化(オンライン化)が進んだことで、サイバーセキュリティに対する重要性が高まっています。2020年に入ってからは、テレワークやオンライン診断、eコマースが当たり前となったことで、そ[…]
本記事の内容は以下になります。
- クラウドフレアの企業情報
- クラウドフレアの貸借対照表
- クラウドフレアの決算
クラウドフレアは、一体何をしている企業か?
さっそく見ていきましょう。
クラウドフレアの企業情報
<Ticker symbol>
【NASDAQ:NET】
<関連分野>
AI、サイバーセキュリティ、メタバース
<企業情報>

クラウドフレア(Cloudflare, Inc.)は、サイバーセキュリティ・ソリューションを提供している企業です。
クラウドフレアは、スパムメールの発信源を特定/検出するシンプルなビジネスモデルから始まりました。
このビジネスモデルは、その後Webサービスをあらゆるサイバー脅威から保護し、パフォーマンスを最適化するサービスへ急成長しました。
今では、コンテンツデリバリーネットワーク(CDN)やネットワークセキュリティ、DDoS防御、分散型ドメイン名サーバーシステムを世界中に提供しています。
簡単に言うと、「Webサービスを安全にストレスなく運用できるプラットフォーム」を提供している企業です。
同社の製品・サービスには、アプリケーション(DDoS攻撃/ボット管理/ファイアウォール)セキュリティ、ゼロトラストサービス、サーバーレスアプリケーション、分析&インサイト・サービスなどがあります。
これらの製品・サービスを、eコマースや金融サービス、ゲーム、メディア、ヘルスケア分野などに展開しています。
クラウドフレアのサービスは、「CDNとWebセキュリティを統合したセキュリティ・サービス」を自社のグローバルネットワークを通じて提供することで、ハードウェアおよび特別なソフトウェアを必要としないみたいですね。
これにより、サイバーセキュリティに必要なセットアップや保守が簡単に行えます。
また、同社のプラットフォームは、クラウドやオンプレミス、アプリケーションで使える統合型プラットフォームを採用しています。
そのため、ある1つの製品・サービスを通して同社のプラットフォームを使用する際、他の製品・サービスも利用することができます。
つなり、シームレスに統合された複数の製品・サービスをワンクリックで利用することが出来るということですね。
<事業概要>

クラウドフレアは、「SASE」「Protect Websites and Applications」「Improve Website and Application Performance」「Secure Work-From-Anywhere」「Protect and Accelerate Networks」「Build, Deploy Code at the Edge」「Manage Your Cloud Deployment」「Register a Website」のソリューションを提供しています。
この記事では、この中からいくつか紹介したいと思います。
まずは、「SASE」です。
SASEは、ネットワーク・サービスとゼロトラスト・セキュリティサービスを統合した「Cloudflare One」プラットフォームを提供するソリューションです。
リモートユーザーやパーソナルデバイスが普及したことで、従来の常識が通用しなくなり、企業セキュリティのあり方が変化しています。
それに対して、同社は企業ネットワークを保護する新しいアプローチ”SaaS型ゼロトラスト”の提供により、組織のネットワークを守っています。
このソリューションは、ゼロトラスト・セキュリティをはじめとして、DDoS防御、ファイアウォール、トラフィック高速化の機能をもっています。
また、VPNを使わずにランサムウェアやマルウェア、フィッシングの対策を行うことができます。
「Cloudflare One」を活用することで、高速で信頼性の高いインターネット接続を実現し、働く場所に関係なく社員とデータを脅威から守ることができます。
クラウドベースでセキュリティを提供しているので、場所に依存しないセキュリティ制御を実現しています。
Improve Website and Application Performanceは、Webサイトとアプリケーションのパフォーマンスを改善するソリューションです。
同社のデータセンターとWebページの読み込みを高速化する機能により、コンバージョン率を上げるサービスを提供しています。
また、トラフィックの急増や配信元サーバーの停止などの影響を監視・可視化し、アプリケーションの状況を最適化してくれるサービスも提供しています。
他にも、高速で応答性の高いストリーミングを実現する、動画のライブ配信・オンデマンド配信プラットフォーム「Cloudflare Stream」を提供しています。
Secure Work-From-Anywhereは、リモートワークや場所に依存しない働き方に向けたセキュリティ・ソリューションです。
リモートワークの従業員やデータを保護するセキュリティ・サービス、VPNを必要とせずどこからでもアクセス可能なグローバルエッジネットワークなどを提供しています。
他にも、ゼロトラスト・ネットワークアクセス、SaaSへのセキュアなアクセス、ゼロデイ攻撃の軽減機能、請負業者のアクセス管理などを提供しています。
Protect and Accelerate Networksは、ネットワークを保護し高速化するソリューションです。
このソリューションに含まれる単一ネットワーキングを活用することで、ゼロトラスト機能やDDoS軽減機能、ファイアウォールサービスなどが利用できます。
ネットワーク用ハードウェアをクラウドに移行することで、複雑化する企業ネットワーキングや周辺ハードウェアを1つにまとめられるメリットがあります。
<注目ポイント>

クラウドフレアは、コンテンツデリバリーネットワーク(CDN)やネットワークセキュリティ、DDoS防御、分散型ドメイン名サーバーシステムを提供しています。
クラウド時代のITインフラを支えている企業です。
Webサービスのセキュリティとパフォーマンス(スピード)の両方を満足させるサービスを提供しており、これが同社の強みでもあります。
また、VPNを必要としないネットワーク技術も提供しており、差別化を図った技術で今後も成長していくと予想されています。
同社のビジネスモデル(サイバーセキュリティ)は、クラウド時代およびDXと相性が良く、今後も収益が拡大していくと考えられます。
クラウドフレアの貸借対照表

クラウドフレアの貸借対照表になります。(※2021年11月時点)
自己資本比率は、59.17%となっています。
流動比率は850%、当座比率は840%となっています。
固定比率は、20.8%です。
流動比率が100%を大きく上回っているので、短期的な支払い能力は問題なさそうです。
少し厳しく安全性を見ても、当座比率が100%を大きく上回っているので、短期的な財務健全性は良さそうに見えますね。
固定比率は100%よりも低い水準なので、長期的な財務健全性も良さそう見えます。
クラウドフレアの決算
ここでは、クラウドフレアの「売上高とEPS(1株当たりの利益)」と「営業利益と当期純利益」を、四半期と通期に分けて見ていきます。
売上高とEPS(1株当たりの利益)
<四半期>

※四半期)Q1:2019/3、Q2:2019/6、Q3:2019/9…..
2021年四半期(Q4除く)の売上高とEPS(1株当たりの利益)は、Q1~Q3で前年同期比を上回っています。
以下で、各年の四半期決算を見ていきます。
2019年の売上高とEPSは、Q1~Q4で増加傾向にありました。
2020年の売上高とEPSは、Q1~Q4の全てで前年同期比を上回っています。
※EPSは、Non-GAAPを参照
<通期>

通期の売上高およびEPS(1株当たりの利益)は、2018年から2020年決算まで堅調に増加しています。
売上高成長率(対前年)は、驚異の40%以上となっています!
うなぎ登りの売上高成長率ですね。
EPSも右肩上がりとなっており好調です。
同社は、収益性と成長性を兼ね備えた企業ですね。
※EPSは、Non-GAAPを参照
営業利益と当期純利益
<四半期>

※四半期)Q1:2019/3、Q2:2019/6、Q3:2019/9…..
2021年四半期(Q4除く)の営業利益は、Q1のみ前年同期比を上回っています。
2021年四半期(Q4除く)の当期純利益では、前年同期比を上回っている四半期がありません。
以下で、各年の四半期決算を見ていきます。
2019年四半期の営業利益と当期純利益は、Q1~Q4で赤字となっています。
2020年四半期の営業利益はQ3とQ4で前年同期比を上回っており、当期純利益はQ3のみ前年同期比を上回っています。
<通期>

通期の営業利益と当期純利益は、2018年から2020年決算まで赤字となっています。
赤字の要因の1つは、研究開発費の増加です。
2018年の研究開発費が$1,532Mであるのに対して、2020年の研究開発費は$30,497Mとなっています。
2年で研究開発費が10倍以上になっていますね。
事業拡大のために資金を研究開発費に回して、企業成長に多くのコストをかけています。
利益よりも企業の成長(事業拡大)にフォーカスしている感じですね。
ただ、売上高営業利益率は2018年から2020年決算まで増加しているので、本業での儲けはどんどん改善されています。
今後の決算にも、引き続き注目です。